ふとしたことから、SCSI接続のMOドライブを使って、MOに記録されたデータを読み出したいニーズが出てきました。
SCSI規格は、2000年ごろは全盛だったのですが、今となっては失われたテクノロジーとなっています。
SCSI接続のデバイスを利用するには、SCSI-USB変換ケーブルや、PCI接続のSCSIカードに接続する方法があります。
ノートPCならば前者が必須ですが、入手性が非常に悪く、むしろUSB接続のMOドライブを探すほうが簡単です。
一方、デスクトップPCならば、前者のSCSI-USB変換ケーブルに加え、PCI拡張スロットがあれば、後者のSCSIカードを利用することができます。
SCSIカードの有名どころといえばAdaptecで、SCSIデバイスのメーカが動作確認・保証するのは決まってこのAdaptec製のSCSIカードでした。
しかし、Adaptec(現在はMICROCHIPの製造元であるMicrosemiの一部門になっている)のSCSIカードは、多くはWindows 7 32bitまでのドライバしか提供されておらず、64bit環境での利用は出来ません。
今メインで利用している、Windows 10 64bitがインストールされているPCで利用できるSCSIカードがないか、いろいろ探してみたところ、Symbios/LSILogic 53C8XXベースのSCSIカードはWindows 10 64bit環境で使えそうなのがわかってきました。
どうも、Dawicontrolというストレージメーカが、自社製のSCSIカードをWindows 10 64bitで使えるようドライバを書いてくれているようで、大変ありがたいことです。
Symbios/LSILogic 53C8XX、具体的には53C860、53C870、53C875、53C895あたりは、IO-DATA製のSCSIカードに多く採用されていました。
これらのSCSIカードは、過去多数流通しており、今でもメルカリなどで出品されていたりするので、試しに一つ入手して試すことにしてみました。
入手したのは、SC-UPCINというカードで、搭載しているのは「LSI 53C870」というチップです。
基板の刻印は「SC-UPCIN-1」となっていました。
DawicontrolのドライバはSCSI BIOSが有効になっているとリソースの競合が起こるため、これを無効化する必要があります。
IO-DATAのSCSIカードであるSC-UPCI、及びそのバリエーションには、だいたいジャンパーがあり、JP1にある2つのジャンパーを両方ともOPENにすることにより、SCSI BIOS(AT互換機用/PC-98用)を無効化出来ます。
(JP2は内蔵ターミネーターの有効/無効の設定で、AUTOを意味する1-2のまま変更しません。)
JP2を変更し、SCSI BIOSの無効化の設定をしたら、あとはSC-UPCINをデスクトップPCのPCI拡張スロットに挿し、SCSIデバイスを接続してからPC本体を起動させるだけです。
無事、
Daiwacontrol DC-2975U/2976UW SCSI Hostadapter
と認識されました。
Windows 10 64bitは未署名のドライバを弾くのですが、このドライバはちゃんと署名されているようで、何もせずに適用されます。
Daiwacontrolには本当に感謝の言葉しかないですね。
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