2022年8月30日火曜日

Windows7からWindows10へのアップデート時のエラーの対処方法

 訳あって、古いWindows7のPCをWindows10にアップデートしています。

実は、Windows7からWindows10への無償アップデートは現在(2022/08/28)も可能で、MediaCreationToolやISOイメージを使ってアップデートを行えば、ライセンス認証が通ったWindows7をWindows10の同一のエディションに更新可能です。

さて、久しぶりに古いWindows7のノートPCを入手してリカバリし、Windows10への更新するためにMediaCreationToolを起動したところ、以下のエラーが発生するようになりました。


理由は不明ですが、お使いのPCでこのツールを実行することができません。
引き続き問題が発生する場合は、カスタマーサポートに連絡する際にエラーコードをお伝えください。

エラーコード: 0x80072F8F - 0x20000

これだけ見ると意味不明ですが、数日調べて、Windows7のSSL通信が原因で発生している問題だと気が付きました。
Windows7では、SSL通信はデフォルトではTLS1.0を利用しますが、どこかのタイミングでMicrosoftの対向サーバが、TLS1.0を無効にしたようです。

Windows7で、Microsoftの対向サーバが利用しているTLS1.1/1.2を使えるようにするには、WinHTTPを更新してこれらの通信を有効にする必要があります。

Windows の WinHTTP で TLS 1.1 および TLS 1.2 を既定のセキュリティ で保護されたプロトコルとして有効にするための更新プログラム

加えて、Windows7のルート証明書の更新も必要です。

Windows での Windows ルート証明書プログラム用 Trusted Root (信頼されたルート) の緊急更新プログラムのサポート

上記のページから、Microsoft Update カタログにあるプログラムとEasyFix、更新パッケージをダウンロードし、それぞれをインストールしてPCを再起動させると、無事MediaCreationToolが動作するようになります。

2022年8月27日土曜日

Windows 7/10インストール時に「インストール場所」が表示されないときの対処法

訳あって、また別のPCにWindows7を再インストールする必要がありまして、家にあるHDDを接続してインスロールを試みたところ、インストール先が表示されない問題が発生しました。

Windows 10のインストール用USBメモリを使っても同じ現象が発生するようです。

 結果から先に言うと、原因はこのハードディスクにFreeBSDがインストールされていたからでした。

ストレージのパーティション構造によっては、インストール先自体が表示されないみたいです。

ツールを使ってHDDをゼロフィルして再度トライしてみたところ、表示されるようになりました。

 どうせならば、ディスクはリストに表示されて、「他のOSにより利用中です」くらいの表現にしてもらえるとありがたいのですが…

2022年7月30日土曜日

Windows7のライセンス認証時のエラー0x80072f8fの対処法

訳あって、Windows7を再インストールする必要がありまして、クリーンインストール後にライセンス認証を行ったのですが、

エラー 0x80072f8f

と表示され、正規のプロダクトキーも弾かれてしまう現象に遭遇しました。

このエラー、多くのサイトでは、PCの時計が実際の時刻とずれているのが原因とされていますが、NTPで正確な時刻合わせをしても、このエラーは発生します。

色々調べてみましたが、Windows7にインストールされているルート証明書の有効期限切れが原因のようです。

以下のサイトから、自分のシステムにあった修正パッチをダウンロードし、インストールすることで、このエラーが表示されなくなります。

 Windows での Windows ルート証明書プログラム用 Trusted Root (信頼されたルート) の緊急更新プログラムのサポート

同じエラーでお困りの方、試してみて下さい。

2021年8月18日水曜日

openwrtのDNS portforwarding設定

 2021/06の中旬ごろから、家で使っているISPのDNSが、fc2.xxxの名前解決をしてくれなくなりました。
hostやdigコマンドで名前を引こうとすると、SERVFAILが発生してしまいます。

はじめは検閲の類かと思ったのですが、ISPとしてどうなのか、ということでお客様窓口に連絡してみました。
何度かのやり取りの後、問題が再現したので調査すると言われ、解消を待っているのですが、2ヶ月以上経過した現在でも、未だに解決したとの連絡がありません。
先方の技術の方からは、問題が解消するまでの間はGoogleのDNSを使って下さいというコメントもあったので、openwrtが動いているルータの設定を変えてみました。 

ちなみに、openwrtのDNS関連の設定は整理されておらず、かなりハマりました。

今回の問題を解決する方法としては、以下の2つのやり方があります。

(1) ルーターのDHCPで通知されるDNSのアドレスを、8.8.8.8と8.8.4.4に変更する。
(2) ルーターのDNS Forwarding先に8.8.8.8と8.8.4.4を設定する。

上記(1)は、DHCPクライアントが一定時間古いDNSアドレスを保持してしまい、設定が即時に反映されないやり方なので、(2)の方で対応したいと思います。

この設定は、openwrtのGUI(luci)上だけで設定可能です。

ログイン後、Netorkタブの「DHCP and DNS」→「General Setting」の「DNS forwardings」に8.8.8.8と8.8.4.4の2つを追加します。
ただ、これだけではダメで、「Resolv and Hosts Files」の「Ignore resolve file」のチェックを入れる必要があります。

後者は、ルーターが起動した際に自動的に生成されるresolv.confファイルを使わないという設定です。
resolv.confには、WAN側から通知されたDNSサーバーの情報が反映されるため、これを無視するという意味です。

どちらの設定もSave & Applyすれば、ルーターに問い合わせた名前解決が、指定した2つのDNSに転送され解決します。

参考までに、「Network」→「Interfaces」の「WAN」の「Edit」で遷移できる画面で、「Advanced Settings」の「Use DNS servers advertised by peer」
のチェックを外して指定できるDNSサーバーは、ルーター本体が名前解決をするために使うDNSの設定なので、(1)(2)のどちらにも対応しません。

もう少しわかり易く整理してくれればなと思います。

それにしても、いつになったら直るんだろう、某ISPのDNS。

2021年6月20日日曜日

Windows 10起動直後の長時間のディスクアクセスは、Windows Updateファイルが原因かも

 我が家には、第4世代のCore i7を搭載した、そこそこのスペックのデスクトップPCがあり、このPCのハードディスクにWindows 10をインストールして利用しています。
最近、Windows 10が起動直後にやたらとディスクアクセスし、かなり重たい状態が続くようになっています。

タスクマネージャを見ると、「WaasMedic Agent Exe」というプロセスが、ディスクにアクセスしているようです。

マイクロソフトのサポートによれば、Waasmedic agent exeは、Windows Updateの修復プログラムで、ウイルスではないので終わるまで待ってほしいとのことでした。

このWaasmedic agent exeは、調べてもあまり情報が出てこないのですが、働きとして、ディスクに保存された過去のWindows Updateのファイルの整合性をとることにあるようです。

Windows 10に限った話ではないのですが、Windows Updateのファイルは保存され、蓄積されていきます。
これは実際にシステムに更新されたファイルとは別に、更新用のパッケージと、更新前のファイルをバックアップしていくもので、Windows Updateを切り戻すときのために保存されています。

つまり、Windows Updateを切り戻さない限りは不要なファイルが、Windows Updateのたびに蓄積されていくわけです。

これが悪さをしているのではないかと思い、過去のWindows Updateのファイルを削除して変化がないか、試して見ることにしました。

やり方は非常に簡単で、Windows 10の起動後、エクスプローラーでWindowsがインストールされているディスクのプロパティを開き、全般のタブから「ディスクのクリーンアップ」を選択します。
その後、「システムファイルのクリーンアップ」を選択し、「Windows Updateのクリーンアップ」にチェックを入れ、「OK」を押してしばらく待ちます。

私の環境では、Windows Updateのファイルは8GB程度になっていました。
待つこと20分ぐらいで、ファイルはきれいさっぱり消えました。

改めて、Windows 10を再起動させてみましたが、ディスクアクセスは嘘のように消えて、非常に快適になりました。

もし、皆様も同じような現象に遭遇しているようでしたら、お試し下さい。

2021年5月7日金曜日

YAMAHA RTX1100のファームウェアを更新する

YAMAHA RTX1100という有線ルーターを中古で入手しました。

かなり古い製品で、3つあるいずれのLANポートとも100Mbpsまでの対応ですが、家庭向けの簡易的なルーターとは違い、3つのネットワークのルーティングができたり、内向きのDNS機能があったりと、なかなか高性能です。

また、YAMAHAの製品に対するサポートは非常に充実しており、販売終了して10年以上経つ商品についても、マニュアルやファームウェアをダウンロード提供しています。

こういう姿勢、非常に好感が持てますよね。

さて、このRTX1100ですが、中級者~上級者向けの製品なので、BUFFALOのルータみたいに、デフォルトでIPアドレスが振られていたりはしません。

また、設定はシリアルコンソールを通じて行う必要があります。

正確には、telnetやsshでもできるのですが、これらを有効にするために、シリアルコンソールで設定を行う必要があります。

まず、前のオーナーの設定が残っていると諸々問題があるので、工場出荷時の設定に変更します。

その後、ファームウェアを最新のものに更新します。

工場出荷時の設定に戻すには、背面のINITを爪楊枝で押したまま、電源を投入します。

その後、シリアルケーブル(クロス/インターリンク)でRTX1100とPCを繋ぎます。

PCでは、Tera Termなどを使ってRTX1100のシリアルコンソールにアクセスします。

シリアルの設定は以下の通りです。

Speed    : 9600bps
Data     : 8bit
Parity   : none
Stop Bit : 1bit
Flow Ctl : none

また、RTX1100はデフォルトではSJISの日本語のエラーメッセージを吐くので、Tera Termの設定で「漢字-受信」を「SJIS」に設定するのもお忘れなく。

本体が生きていれば、電源を投入すると、シリアルコンソールにメッセージが表示されます。

ENTERを押すと、ユーザのパスワードの入力を求められるので、何も入力せずに「ENTER」を押します。(デフォルトはパスワードなしです。)

続いて、本体のIPアドレスを設定します。

本体の動作にかかわる設定については、管理者モードに入る必要があります。

    administrator

と入力し「ENTER」を押すと、管理者のパスワードパスワードの入力を求められるので、何も入力せずに「ENTER」押します。(デフォルトはパスワードなし)

RTX1100には3つのLANポートがありますが、まずはLAN1(ハブ経由で4ポートあります)にIPアドレスを割り当て、TFTPでファームウェア更新ができるようにします。

    ip lan1 address 192.168.0.8/24
    tftp host 192.168.0.9
    save

これで、LAN1に192.168.0.8というIPアドレスが割り当てられます。

また、192.168.0.9からTFTPで更新するファームウェアの受け取りを許可します。

あとは、Windows10やUbuntu、FreeBSDなどからtftpコマンドでファームウェアをアップロードしてやればOKです。

Windows 10 64bitで使えるSCSIカードを求めて

 ふとしたことから、SCSI接続のMOドライブを使って、MOに記録されたデータを読み出したいニーズが出てきました。
SCSI規格は、2000年ごろは全盛だったのですが、今となっては失われたテクノロジーとなっています。

SCSI接続のデバイスを利用するには、SCSI-USB変換ケーブルや、PCI接続のSCSIカードに接続する方法があります。

ノートPCならば前者が必須ですが、入手性が非常に悪く、むしろUSB接続のMOドライブを探すほうが簡単です。
一方、デスクトップPCならば、前者のSCSI-USB変換ケーブルに加え、PCI拡張スロットがあれば、後者のSCSIカードを利用することができます。

SCSIカードの有名どころといえばAdaptecで、SCSIデバイスのメーカが動作確認・保証するのは決まってこのAdaptec製のSCSIカードでした。
しかし、Adaptec(現在はMICROCHIPの製造元であるMicrosemiの一部門になっている)のSCSIカードは、多くはWindows 7 32bitまでのドライバしか提供されておらず、64bit環境での利用は出来ません。

今メインで利用している、Windows 10 64bitがインストールされているPCで利用できるSCSIカードがないか、いろいろ探してみたところ、Symbios/LSILogic 53C8XXベースのSCSIカードはWindows 10 64bit環境で使えそうなのがわかってきました。

どうも、Dawicontrolというストレージメーカが、自社製のSCSIカードをWindows 10 64bitで使えるようドライバを書いてくれているようで、大変ありがたいことです。

Symbios/LSILogic 53C8XX、具体的には53C860、53C870、53C875、53C895あたりは、IO-DATA製のSCSIカードに多く採用されていました。
これらのSCSIカードは、過去多数流通しており、今でもメルカリなどで出品されていたりするので、試しに一つ入手して試すことにしてみました。

入手したのは、SC-UPCINというカードで、搭載しているのは「LSI 53C870」というチップです。
基板の刻印は「SC-UPCIN-1」となっていました。

DawicontrolのドライバはSCSI BIOSが有効になっているとリソースの競合が起こるため、これを無効化する必要があります。
IO-DATAのSCSIカードであるSC-UPCI、及びそのバリエーションには、だいたいジャンパーがあり、JP1にある2つのジャンパーを両方ともOPENにすることにより、SCSI BIOS(AT互換機用/PC-98用)を無効化出来ます。
(JP2は内蔵ターミネーターの有効/無効の設定で、AUTOを意味する1-2のまま変更しません。)

JP2を変更し、SCSI BIOSの無効化の設定をしたら、あとはSC-UPCINをデスクトップPCのPCI拡張スロットに挿し、SCSIデバイスを接続してからPC本体を起動させるだけです。

無事、

Daiwacontrol DC-2975U/2976UW SCSI Hostadapter

と認識されました。

 Windows 10 64bitは未署名のドライバを弾くのですが、このドライバはちゃんと署名されているようで、何もせずに適用されます。


Daiwacontrolには本当に感謝の言葉しかないですね。